メリットとデメリット
インデックス投資には、ほかの投資法もそうであるようにメリットとデメリットが存在します。
メリットとしては、「投資法がシンプル」「最初に設定すれば、あとはほぼホッタラカシ」「手間と時間がかからない」などがあります。
最初に購入するファンドやETFを決めれば、あとは証券会社のほうで毎月自動引き落としされるように設定すれば、何もすることがありません。ほとんどほったらかしです。
年に1度くらいはリバランスをおこなう必要がありますが、ほかの投資法にくらべて圧倒的に手間と時間のかからない運用方法であることは間違いないでしょう。それに、実のところ、最初に選ぶファンドも、ほとんど検討する必要なく決めることができます。
逆に、デメリットとしていちばん大きなものに「良くない企業まで買ってしまう」というものがあります。
株式市場というのは、自浄作用もあるものです。それは、社会的に価値のある、質の高い企業を投資家が買い、そして逆に質のわるい企業を売るからです。つまり、企業を選んで投資してこそ、市場は健全に保たれるのです。
しかし、インデックス投資では市場平均に投資します。具体的には、ファンド運用会社が指数に連動するように銘柄をファンドに組み入れます。TOPIX連動のファンドなら、TOPIXに採用されている銘柄を買うわけです。
全てを買うわけではないですが、ある程度盲目的にあんな企業もこんな企業も買ってしまうので、結果的に市場の自浄作用をさまたげる可能性が出てくるのです。
また、フリーライダー問題というものもあります。ほかの投資家が見出した価値にそのまま乗っかってしまうというものです。
いままで市場全体が成長してきたのは、価値のある企業が残り、そうでない企業が市場撤退してきたからだと考えると、ほかの投資家が分析などして選別したことにより市場の拡大がなされたということになります。
その選別に参加せずに、その利益だけはいただいてしまう。そのために、インデックス投資家はほかの投資家から非難されることもあります。
これらのメリットとデメリットを考えて、それでもいいと考えられるなら、あなたはインデックス投資に向いているでしょう。・・・わたし?いえ、わたしはインデックス投資以外もおこなっているので、完全にフリーライダーというわけではありません。