資産のリバランス
資産運用にあたって覚えておかなければいけないことに、もうひとつ「リバランス」というものがあります。これは、アセットアロケーションとセットで覚えておくべきことです。
資産配分の決定には自分が取れるリスクを考えるべきだといいましたが、つまり、アセットアロケーションは自分の取れるリスクを反映したものになります。
たとえば、100万円のうち20万円までしか損したくない、と思ったときには、データからそうなるように計算された資産配分をおこないます。そうして作られたアロケーションは、あくまで計算上はですが、20万円までしか損しない設定になっています。
たとえば、その資産配分が以下のようなものだったとしましょう。
国内株式 : 10%
国内債券 : 10%
外国株式 : 55%
外国債券 : 25%
それが、時が経って以下のように変化していたらどうでしょう。
国内株式 : 15%
国内債券 : 5%
外国株式 : 60%
外国債券 : 20%
株や債権というのは常に変動するものなので、これは十分に考えられるケースです。このとき、資産配分が変わっているために、資産全体のリスクも変わっているはずです。
もし、リスクが大きくなっていたらどうなるでしょうか?自分が想定した以上のリスクになっているとしたら。自分は20万円までしか損しないと思っていたのに、実は30万円損する可能性が高くなっていた、なんてこともあり得るわけです。
だから、投資家は常にアセットアロケーションの確認をしなければいけません。自分の想定した以上のリスクを取っていないか、あるいは逆にリターンが小さくなるようになってはいないか。
そこで必要になるのが、リバランスです。増えたものを売り、減ったものを買うことで資産配分を整えるのです(ただ、売却すると税金がかかるので、買うことだけで調整できるならそのほうがいいです)。
できれば、年に1回。ぐうたらな人でも、2年に1回は必ずやったほうがいいでしょう。