分散投資が基本
資産運用といっても、いままで預貯金しか経験がないんだけど、なにから始めたらいいの?というときにまず知っておくべきこととして、株式と債権という資産があるということがあげられます。
株式と債券は、価格が常に変動するものです。そして、過去のデータからわかることは、経済成長とともに緩やかに価格が上昇し続けているということです。
しかし、この2つにはちょっとした違いがあります。インフレの時には株式が強く、デフレの時には債券が強いというデータがあるのです。つまり、ちょっと逆に動く傾向があるということですね。
資産運用ではなるべく変動を小さくして運用することが求められます。そこで必要になるのが「分散投資」です。株式と債券のように逆に動く資産を保有することで、資産全体の変動幅が小さくなります。リスクが小さくなるということですね。
100万円投資したら、1年後にだいたい5万円儲かるという投資先が2つあるとしましょう。
投資先(A)は、高い確率で105万円になるけど、95万円になる場合もあるし、115万円になる場合もあります。
投資先(B)は、高い確率で105万円になるけど、90万円になる場合もあるし、120万円になる場合もあります。
あなたなら、(A)と(B)のどちらに投資しますか?
2つは、変動幅が違いますよね。変動幅はリスクのことなので、この場合は、(A)のほうが(B)よりもリスクが小さいということになります。でも、どちらもリターンは一緒。リターンが一緒なら、リスクは小さいほうがいいですよね。
株式だけなら(B)のようになってしまうけど、債券も混ぜれば資産全体(株式+債券)では(A)のような値動きになる。このようになることを目的に行うのが分散投資なのです。
ちなみに、国内と海外では、同じ株式でも値動きが違う場合があります。日本では1年間でマイナス10%だったのに、アメリカではプラス20%だったということもあります。そこで、国内と海外に分けるという分散も必要になります。
分散投資は資産運用の基本的な考えなので、覚えておいてください。