リスクとリターン
投資にはリスクとリターンという考えがあります。リターンというのは利益のこと。100万円を銀行に預けて1万円の利子がついたら、1万円がリターンということになります。
リスクというのは、一般的な「キケン」という意味ではなく、投資の世界では「不確実性」のことをいいます。ちょっと意味不明かもしれませんね。
簡単にいうと、100万円が90万円になるかもしれないし、110万円になるかもしれない可能性のことです(正確には、資産が変動する幅のことです)。このときは、10%ほど資産が変動する可能性(リスク)があると考えます。
リスクは標準偏差というものであらわされるのですが、それは難しいので気にしないでください。というか、わたしは数学が苦手なので考えられないのですが・・・。
重要なのは、リスクというものの存在と、リスクとの付き合い方を知ることです(ごまかし気味・・・)。
話を戻しましょう。基本的には、リスクとリターンは釣り合うようになっています。リスクが大きいほうがリターンも大きいし、その逆もまた然りです。
たとえば、お金を貸したらたまに返してくれない友達がいるとします。10回貸したら、1回返してくれないとしましょう。くらべて銀行は、不況時にたま〜に破たんするところもありますが、国に1,000万円までは元本保証されているし、ほとんどの場合きちんと返してくれます。しかも、利子をつけて。
このとき、たまに返してくれない友達は、銀行よりも「リスクが高い」といいます。
このリスクの高い貸し出し先に、あなたはどれくらいの利率をつけてお金を貸しますか?もしかしたら返してくれないのだったら、ちょっと高い利率を設定しなければ割に合いませんよね。
1万円を10回貸して9回しか返してくれなければ、9万円しか返ってこないことになります。銀行には10万円を預ければ10万円プラス1,000円(利率1%)を返してくれるので、それと同じように考えましょう。
そうすると、9回で1万1,000円を回収しなければならないので、1回につき1,222円(11,000円÷9回)を上乗せして返してもらうように利率を設定しなければいけません。このとき、利率は12.2%(1,222円÷10,000円)になります。
銀行預金の利率は1%で、友達は12.2%なので、友達に貸すほうがリターンは大きいですね。しかし、リスクは銀行のほうが低く、友達のほうが高い。このように、リスクとリターンは釣り合うようになっているのです。