投資信託とは
投資信託とは、多くの投資家から集められたお金をひとまとめにして、それを資産運用のプロが運用するというものです。投信、ファンドと呼ばれることもあります。
▼ 仕組み
委託会社、販売会社、信託銀行の3社がかかわっています。
委託会社(運用会社)がファンドの方針や投資対象を決め、運用指示を出します。信託銀行(管理会社)は、委託会社にしたがって株や債券の売買をおこなうなど、実際にお金を管理しています。販売会社(証券会社銀行など)は投資家に向けてそのファンドを売ります。
▼ メリットとデメリット
小額から分散投資ができる(多くのファンドは1万円から購入できます)、手間や時間がかからない、プロに運用してもらえるというメリットがあります。
逆に、自分の好きな株や債券が買えない(選べない)、運用で損が出ても手数料は取られる、ファンド選びも実は難しいというデメリットがあります。
▼ 利益と損失
株には株価がありますが、投資信託にもそれと同じように「基準価額」というものがあります。投資家は、この基準価額でファンドを買ったり売ったりします。
買ったときの基準価額よりも、売ったときの基準価額が高ければ、その差分が利益ということになります。逆に、売るときに下がっていれば損失ということになります。
投資信託ではそのほかに、決算ごとに出る(出ないときもあります)分配金というものでも利益を得ることができます。
▼ 手数料
投資信託の手数料体系はちょっと複雑です。基本的には、以下のようになっています。
「信託報酬」
ファンド保有中にかかる手数料です。持っている限りかかり続けるものなので、いちばん注意すべきポイントになります。ほかの手数料が高くてもこれが安ければ、長期的に見て全体の手数料が安くなるということもあります。
「販売手数料」
ファンド購入時にかかる手数料です。いまは「ノーロード」といって、かからないものも多いです。
「解約手数料」
ファンド解約(売却)時にかかる手数料です。これも、無料のものもあります。
「信託財産留保額」
同じく、ファンド解約時にかかる手数料です。ただ、運用会社などが取るのではなく、信託財産(ファンドの資産)に組み込まれます。つまり、ほかの投資家のお金と一緒に運用されるということです。